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骨髄幹細胞移植で血管が若返り…国循などラットで成功

国立循環器病研究センター研究所再生医療部免疫制御研究室室長 田口明彦 (科学)ニュース

若いラットから取り出した骨髄幹細胞を移植することで、高齢ラットの末梢血管を若返らせることに、国立循環器病研究センター(大阪府吹田市)の田口明彦免疫制御研究室長らが成功し、同センターが22日、米医学誌電子版に発表した。愛媛大との共同研究で、ヒトの場合でも人工多能性幹細胞 (ips細胞) を経由するなどした幹細胞を骨髄に注入することで、脳梗塞をはじめ、循環器疾患の予防や治療に役立つと期待されている。

田口さんは脳梗塞になりやすい高齢ラットに、若いラットの骨髄幹細胞を移植して経過を観察。2カ月後に移植を受けていないラットは8匹中5匹が死んで死亡率は63%だったのに対し、移植したラットは11匹中で死んだのは3匹だけで死亡率は27%だった。移植を受けたラットでは毛細血管をつくる能力が高まり、脳梗塞を起こしてもダメージは少なくて済むことが確認された。

ヒトの場合、拒絶反応があるため若者の骨髄幹細胞をそのまま別の人に移植するわけにはいかないが、自分の細胞をもとに骨髄幹細胞を用意できれば血管を若返らせることは可能という。田口室長は「高齢者の循環器疾患に対する画期的な予防法となる可能性が高い」と話している。